日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

2021-01-01から1年間の記事一覧

◎孫の成長記録(姉3歳1ヶ月、弟1歳3ヶ月)幼い子の感性

▼弟のこと 弟は、ハイハイ・這え歩きからつかまらずに歩きはじめるようになる。日々、ハイハイとの比率が逆転し始めている。この展開の速さには、すごいものだと感じる。 それに伴って行動範囲も広がり、あちこちいじりまくっている。 娘がわが家に預けると…

◎お姉ちゃんの七五三(しちごさん)のお祝い

〇三歳になるお姉ちゃんの七五三のお祝いに西宮神社に行く。 当日は1歳過ぎの弟の世話のことなど、何かと手がかかることもあり、大阪から息子に来てもらった。 日よりもよく、平日にもかかわらず数家族が訪れていた。みなさん楽しそうである。 15分ほどの…

◎孫の成長記録(姉3歳、弟1歳2ヶ月)

▼お姉ちゃんのこと お姉ちゃんは3歳になり、爺という気楽な立場で、その成長を目の当たりに見るのは楽しい。 弟が出来たことで、2年ほどの違いがあるお姉ちゃんの育ちを振り返ることもあり、乳児の育ちを複合的に見ることができ、面白い。 お姉ちゃんの成長…

◎脊髄小脳変性症の2年間を振り返る。

〇先日、脊髄小脳変性症の定期診察を受ける。 2019年10月、脊髄小脳変性症と診断され、3週間ほど入院した。 退院後、3か月毎に定期診断をしてそれ用の薬を処方してもらう。 定期的な診察はいつものように、この症状や小脳萎縮に関わる検査方式があり…

◎十代目柳家小三治さんの死去に思う。

〇噺家・柳家小三治さんが7日、心不全のため都内の自宅で死去した。81歳だった。 1939年12月17日生まれ。都立青山高校卒業後1959年、五代目柳家小さんに入門。1969年9月(29歳)、真打昇進。十代目柳家小三治襲名。 落語協会理事1979年 - 2010年、落語協会会長…

◎関係欲求について(松本元 講演『脳科学からの提言』などより)

○人間の欲求について 何かをしたいと思って行動を起こすのは、そこに欲求があるから。欲求については様々な角度から考えられ、いろいろな研究者の論考があり、中でも「マズローの欲求5段階説」が著名である。 ▼マズローの欲求5段階説 アメリカの心理学者ア…

◎孫の成長記録(姉2歳11ヶ月、弟1歳1ヶ月)関係欲求の発露

〇敬老の日のプレゼント お姉ちゃんから、敬老の日に向けて壁飾用のプレゼントをジジババそれぞれにもらう。保育園で作ったそうで、もらった方も嬉しかったが、贈る方も嬉しそうだ。 まだちゃんと作るだけの技量はついていないので、ほとんど保育士さんが関…

◎書評:養老 孟司『無思想の発見』(ちくま新書、2005)。

〇本書は、日本人は無宗教・無思想・無哲学だと言われているが、さて無思想とは、どのような事態か。 もしかするとそれは、「ゼロ」のようなものではないのか。つまりゼロとは、「なにもない」状態をあらわしつつ、同時に数字の起点でもある。ならば、「思想…

◎孫の成長記録(姉2歳10ヶ月、弟1歳)弟満一歳の誕生日

〇弟が満一歳の誕生日を迎えた。ここまで育ったお祝いにプレゼントをと、その関連の売り場で、これは面白いと思いクマのぬいぐるみ大小併せて購入した。 ぬいぐるみと思ったが品名は「座り抱き枕」という。いずれにしても喜んでくれたらそれでよい。 翌日誕…

◎自分の考えを育てていく。(Nスペ「銃後の女性たち〜戦争にのめり込んだ“普通の人々”〜」より)

〇太平洋戦争中や原爆の記録をみると、どうしてこうなったのだろう、と思う。 新たに様々な記録が見いだされて、報道や放送番組になり、それに関心を寄せてきた。 戦時中の「国防婦人会」の動きも、その一つだ。 国防婦人会は、1932年から1942年まで存在した…

◎原爆の日に思うこと。(さだ・まさしと鶴見俊輔)

〇原爆体験の風化について。 よく戦争体験や原爆体験の風化ということが問題になる。 「風化させてはならない」とどんなに努力しても、風化は避けられない。 戦争の体験や原爆に冒された体験は、あくまでそれに出会った人個人の中に沈潜し、その人自身の心の…

◎書評:100分de名著 パスカル『パンセ』

この著書、番組は、読みたいと思っていて読んでいなかった名著と言われる本や作家を簡潔に紹介してくれ、著者もそれなりの人が選ばれているし 選ばれた著者もしっかり書いているものが多いので、原典に手が出しにくい今の自分にとってありがたい。 この番組…

◎運転免許自主返納に思うこと。

▼運転免許自主返納をする。 市の免許更新センターで運転免許自主返納をし、運転経歴証明書の交付を受ける。 体の状態から、しばらく前から運転免許の更新時期が来たら自主返納をしようと思い、手続きした。 併せて運転経歴証明書の交付を受けた。身分証明に…

◎書評:長谷川眞理子+山岸俊男『きずなと思いやりが日本をダメにする』

〇本書は大きく二つの軸「進化で作られた人間の性質を出発点とする」、「人は社会システムの中で動いている」で対談が進む。 テーマごとに次のようにまとめられている。 ①何が問題なのか?(観察) ②なぜそのようなことが起こるのか?(機序) ③それを改める…

◎梅雨時期の豪雨災害と正常性バイアス

〇7月3日、梅雨前線の影響では東海や関東を中心に非常に激しい雨が降り、午前10時半ごろ、静岡県熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生した。 土砂崩れの原因について、知事は「大雨で地盤が緩んで上流で土石流が発生し、下流に従って勢いを増して、国道135号…

◎異文化間比較が未来をつくる(川田順造『三角測量による文化比較』より)

〇人類学では人類の進化を言い表す表現として、"自己家畜化現象" という言葉を用いる。 "自己家畜化現象"とは、ヒトが自己をあたかも家畜のごとく管理する動物であるという認識から生まれた概念で、1930年代のドイツの生物学者たちがそのように呼んだ。 “自…

◎孫の成長記録(姉2歳8ヶ月、弟10ヶ月)

○はじめに ワクチンやオリンピックのことなどから、安心・安全のことばが話題になっている。 安全とは客観的に危険が小さいこと、安心とは主観的に危険が小さいと感じることを意味し、判断基準が異なる。 論理的にいえば、「安全が保証されて、安心が生まれ…

◎私的な新型コロナワクチン接種の展開

〇わたし自身はどちらかというと、肺機能が極度に悪いこともあり、新型コロナ感染に嫌な感じを持っているが、対策としては、まず食生活をはじめ日々の暮らしで自己免疫を高めておくこと、手指消毒・マスク・三密を避けるなど必要最小限のことはして、出来る…

◎6月23日の沖縄『慰霊の日』と「平和の詩」

〇1965年に制定された沖縄の『慰霊の日』は沖縄戦などの戦没者を追悼する日。 1945年6月23日に、旧日本軍の組織的な戦闘が終結した日に当たる。 憲法九条の戦争放棄条項支持の力源は、人びとの戦争体験と思う。身近な家族、友人をなくし、二度の…

◎孫の成長記録(姉2歳7ヶ月、弟9ヶ月)

〇コロナウイルスの現状のなか、保育所は「3密の壁」や社会の状況などよくわからない幼児たちをみることなど、保育士たちの気の使い方は大変だと思う。 そのことばかりではないと思うが、今日は家庭で見てくれないかの要望がきて、朝から二人の孫と付き合う…

◎コロナ禍を生きる“共感力”(山極壽一の発言から)

〇現在のコロナの状況から、さまざまな角度から提言を展開している人類学者の山極壽一氏の発言は共鳴することがあり、それを見ていく。 氏の見解は、今回のコロナ禍の大きな問題は“人間らしさの危機”で、そのキーワードは“共感力”と述べる。 人間に近いゴリ…

◎コロナ禍と社会的共通資本(宇沢弘文『社会的共通資本』から)

〇5月2日放送の「BS1スペシャル 欲望の資本主義 特別編「コロナ2度目の春 霧の中のK字回復」の中で、宇沢弘文『社会的共通資本』の理論が大事であるという論者が何人かいた。 現在、新型コロナ感染症で世界の人々の生活が大きく変化し、金融危機以降に広が…

◎とほほ主義と知性(内田樹『ためらいの倫理学』から)

〇内田樹の論考は好きで、それは述べていることが適切であるかどうかというより、他の人が言いそうもないことを、独自の見方で展開していて、なる程そうだよねという言葉がいたるところにある。そして、その文体の流れが大層面白い。 著名になる前の本書の論…

◎孫の成長記録(姉2歳6ヶ月、弟8ヶ月)自制心の芽生え

〇お姉ちゃんの尿意 しばらく前から、2~3時間おきぐらいに確かめていたが、ここにきて尿意を事前に教えてくれるようになり、わが家では幼児用のオマルを用意していて、そこに座り、尿をまとめてしっかり出すようになった。 オマルはパンダ仕様でお気に入り…

◎3度目の緊急事態宣言に思う。(岩田健太郎氏の提言など)

〇大阪、兵庫、京都、東京に3度目の緊急事態宣言が発令されるという。 今度の非常事態宣言についての印象は、ひたすら市民に「自粛のお願い」してばかりで、政府などの対応があまり伝わってこない気がしている。それなりにしていると思うが、ブレーキとアク…

◎非常時の心構え(コロナ禍の状況の中で)

〇自由な行動と豊かな暮らし この時期は行楽に各地に出かけていたが、昨年2月から一年以上、行動範囲はせいぜい居宅から1時間程度で神戸市からは出ていない。 居宅はどちらかというと都会地にあるが、近くに自然豊かな大小の公園もあり、季節の草花や海沿い…

◎疑問と好奇心(アインシュタイン・レイチェル・カーソンの言葉から)

○2歳半過ぎの孫の好奇心あふれた行動は微笑ましい。 マンションの結構広い庭に、私はほとんど注意を払わないが、孫にとっては、ワンダーランドで、蟻やダンゴムシなど虫たちの動き、面白い石やへんてこなものをしばらく眺めていじりまわしている。 これはど…

◎「イベルメクチン」と「新型コロナウイルス」のこと

〇最近、新型コロナウイルス感染症の治療や予防に「イベルメクチン」の有効性が一部で話題になっている。懇意にしている友人も大層な期待を寄せている。 その期待のかけ方がどうかなと思ったので、そこでいろいろ調べてみた。 イベルメクチンについては2015…

◎孫の成長記録(姉2歳5ヶ月、弟7ヶ月)「見立て遊び」の面白さ。

〇午後遅くから3時間ぐらい二人の孫をみる生活が続いている。 弟はしばらく前から離乳食をはじめ、おぐらやま農場のリンゴをすり卸して、スプーンから食べさせるのも慣れて、モグモグして上手に食べている。 歯も生えてきて、娘と相談して、リンゴを薄く切…

◎固定観念としての健康観(イヴァン・イリイチ「管理された健康に抗して」から)

※健康について(イバン・イリイチ「管理された健康に抗して」から)タイトルを変えての改訂再録。 〇健康は,一人ひとりの人格に応じて定義され、一人ひとり違ったしかたで求められる。 固定観念は、「俺は絶対にこう思う」というのもあるが、時代や環境に影…