日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎運転免許自主返納に思うこと。

▼運転免許自主返納をする。 市の免許更新センターで運転免許自主返納をし、運転経歴証明書の交付を受ける。 体の状態から、しばらく前から運転免許の更新時期が来たら自主返納をしようと思い、手続きした。 併せて運転経歴証明書の交付を受けた。身分証明に…

◎書評:長谷川眞理子+山岸俊男『きずなと思いやりが日本をダメにする』

〇本書は大きく二つの軸「進化で作られた人間の性質を出発点とする」、「人は社会システムの中で動いている」で対談が進む。 テーマごとに次のようにまとめられている。 ①何が問題なのか?(観察) ②なぜそのようなことが起こるのか?(機序) ③それを改める…

◎梅雨時期の豪雨災害と正常性バイアス

〇7月3日、梅雨前線の影響では東海や関東を中心に非常に激しい雨が降り、午前10時半ごろ、静岡県熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生した。 土砂崩れの原因について、知事は「大雨で地盤が緩んで上流で土石流が発生し、下流に従って勢いを増して、国道135号…

◎異文化間比較が未来をつくる(川田順造『三角測量による文化比較』より)

〇人類学では人類の進化を言い表す表現として、"自己家畜化現象" という言葉を用いる。 "自己家畜化現象"とは、ヒトが自己をあたかも家畜のごとく管理する動物であるという認識から生まれた概念で、1930年代のドイツの生物学者たちがそのように呼んだ。 “自…

◎孫の成長記録(姉2歳8ヶ月、弟10ヶ月)

○はじめに ワクチンやオリンピックのことなどから、安心・安全のことばが話題になっている。 安全とは客観的に危険が小さいこと、安心とは主観的に危険が小さいと感じることを意味し、判断基準が異なる。 論理的にいえば、「安全が保証されて、安心が生まれ…

◎私的な新型コロナワクチン接種の展開

〇わたし自身はどちらかというと、肺機能が極度に悪いこともあり、新型コロナ感染に嫌な感じを持っているが、対策としては、まず食生活をはじめ日々の暮らしで自己免疫を高めておくこと、手指消毒・マスク・三密を避けるなど必要最小限のことはして、出来る…

◎6月23日の沖縄『慰霊の日』と「平和の詩」

〇1965年に制定された沖縄の『慰霊の日』は沖縄戦などの戦没者を追悼する日。 1945年6月23日に、旧日本軍の組織的な戦闘が終結した日に当たる。 憲法九条の戦争放棄条項支持の力源は、人びとの戦争体験と思う。身近な家族、友人をなくし、二度の…

◎"自己家畜化現象"について思う。

〇人類学では人類の進化を言い表す表現として、"自己家畜化現象" という言葉を用いる。 動物の家畜化は、一つの種の動物がもつある特性を、人間の利益に適うように人為的に改良を重ね発達させる過程のことをいう。 同時にその種は次第に、人工的に調整された…

◎胎児期から人類の未来まで(明和政子『ヒトの発達の謎を解く』を読んで)

○はじめに 二人の孫(姉2歳7ヶ月、弟9ヶ月)を短時間ではあるが見守る暮らしが続いている 二人の孫のぎこちない動きが徐々にしっかりとしてくるのと、双曲線を描くようにわたしの体がぎこちなくなることもあり、「老」と「幼」の対照的な在り方など、いろい…

◎孫の成長記録(姉2歳7ヶ月、弟9ヶ月)

〇コロナウイルスの現状のなか、保育所は「3密の壁」や社会の状況などよくわからない幼児たちをみることなど、保育士たちの気の使い方は大変だと思う。 そのことばかりではないと思うが、今日は家庭で見てくれないかの要望がきて、朝から二人の孫と付き合う…

◎吉野弘と花と樹々のうた(吉野弘『花と木のうた』から)

〇これは、詩「奈々子」で読まれた久保田奈々子さんが「花と木」というテーマに沿って編んだ詩集だと述べている。 「あとがき」で次のようなことを書いている。 《父の詩は、日常の何気ない「こと」や「人」を題材にしているものの方が多いように思っていた…

◎コロナ禍を生きる“共感力”(山極壽一の発言から)

〇現在のコロナの状況から、さまざまな角度から提言を展開している人類学者の山極壽一氏の発言は共鳴することがあり、それを見ていく。 氏の見解は、今回のコロナ禍の大きな問題は“人間らしさの危機”で、そのキーワードは“共感力”と述べる。 人間に近いゴリ…

◎コロナ禍と社会的共通資本(宇沢弘文『社会的共通資本』から)

〇5月2日放送の「BS1スペシャル 欲望の資本主義 特別編「コロナ2度目の春 霧の中のK字回復」の中で、宇沢弘文『社会的共通資本』の理論が大事であるという論者が何人かいた。 現在、新型コロナ感染症で世界の人々の生活が大きく変化し、金融危機以降に広が…

◎とほほ主義と知性(内田樹『ためらいの倫理学』から)

〇内田樹の論考は好きで、それは述べていることが適切であるかどうかというより、他の人が言いそうもないことを、独自の見方で展開していて、なる程そうだよねという言葉がいたるところにある。そして、その文体の流れが大層面白い。 著名になる前の本書の論…

◎孫の成長記録(姉2歳6ヶ月、弟8ヶ月)自制心の芽生え

〇お姉ちゃんの尿意 しばらく前から、2~3時間おきぐらいに確かめていたが、ここにきて尿意を事前に教えてくれるようになり、わが家では幼児用のオマルを用意していて、そこに座り、尿をまとめてしっかり出すようになった。 オマルはパンダ仕様でお気に入り…

◎3度目の緊急事態宣言に思う。(岩田健太郎氏の提言など)

〇大阪、兵庫、京都、東京に3度目の緊急事態宣言が発令されるという。 今度の非常事態宣言についての印象は、ひたすら市民に「自粛のお願い」してばかりで、政府などの対応があまり伝わってこない気がしている。それなりにしていると思うが、ブレーキとアク…

◎非常時の心構え(コロナ禍の状況の中で)

〇自由な行動と豊かな暮らし この時期は行楽に各地に出かけていたが、昨年2月から一年以上、行動範囲はせいぜい居宅から1時間程度で神戸市からは出ていない。 居宅はどちらかというと都会地にあるが、近くに自然豊かな大小の公園もあり、季節の草花や海沿い…

◎疑問と好奇心(アインシュタイン・レイチェル・カーソンの言葉から)

○2歳半過ぎの孫の好奇心あふれた行動は微笑ましい。 マンションの結構広い庭に、私はほとんど注意を払わないが、孫にとっては、ワンダーランドで、蟻やダンゴムシなど虫たちの動き、面白い石やへんてこなものをしばらく眺めていじりまわしている。 これはど…

◎「イベルメクチン」と「新型コロナウイルス」のこと

〇最近、新型コロナウイルス感染症の治療や予防に「イベルメクチン」の有効性が一部で話題になっている。懇意にしている友人も大層な期待を寄せている。 その期待のかけ方がどうかなと思ったので、そこでいろいろ調べてみた。 イベルメクチンについては2015…

◎孫の成長記録(姉2歳5ヶ月、弟7ヶ月)「見立て遊び」の面白さ。

〇午後遅くから3時間ぐらい二人の孫をみる生活が続いている。 弟はしばらく前から離乳食をはじめ、おぐらやま農場のリンゴをすり卸して、スプーンから食べさせるのも慣れて、モグモグして上手に食べている。 歯も生えてきて、娘と相談して、リンゴを薄く切…

◎固定観念としての健康観(イヴァン・イリイチ「管理された健康に抗して」から)

※健康について(イバン・イリイチ「管理された健康に抗して」から)タイトルを変えての改訂再録。 〇健康は,一人ひとりの人格に応じて定義され、一人ひとり違ったしかたで求められる。 固定観念は、「俺は絶対にこう思う」というのもあるが、時代や環境に影…

◎新型コロナウイルスのワクチンに思う。

〇最近の話題として、新型コロナウイルスのワクチンの入荷・用意と、その接種対象者のプランが提示されている。すでに医療従事者等への接種が順次行われている。 厚生省によると接種を行う期間は、令和3年2月17日から令和4年2月末までの予定。最初は、医…

◎寺田寅彦の災害観について学ぶ②(「津波と人間」「日本人の自然観」より)

〇「津波と人間」より 《昭和八年三月三日の早朝に、東北日本の太平洋岸に津浪が襲来して、沿岸の小都市村落を片端から薙なぎ倒し洗い流し、そうして多数の人命と多額の財物を奪い去った。明治二十九年六月十五日の同地方に起ったいわゆる「三陸大津浪」とほ…

◎寺田寅彦の災害観に学ぶ①(随筆「天災と国防」より)

〇東日本大震災の激甚災害から10年になり、また、新型コロナウィルスという厄災の渦中、NHK「100分de名著・第1回 寺田寅彦「天災と日本人」」が放送された。 番組は寺田の災害観のエッセンスがつまった随筆集「天災と日本人」をもとに、「自然」とのつな…

◎孫の成長記録(姉2歳4ヶ月、弟6ヶ月)

〇最近は、午後3~4時ごろ弟を我が家に預け、娘がお姉ちゃんを保育園から連れて帰り、しばらく一緒に遊び、その後赤子は娘と居宅に戻り、お姉ちゃんはわが家に残りお風呂入れも含めて遊ぶという流れで、総じて3時間ぐらいで、その間は孫中心の暮らしであ…

◎“良心を束ねて河となす”(中村哲のことばから)

〇昨年暮に放送され、昨日再放送があった、Nスぺ「良心を束ねて河となす 〜医師・中村哲 73年の軌跡〜」を再度観る。 番組から、日々触れる人々や自然を慈しみ、そこから醸し出される思いや言動が、あのような偉大なことを成し遂げたことにつながったことが…

◎多元主義と「多一論」(中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』から)➂

◎多元主義と「多一論」(中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』から)➂ 第七章「愛国と信仰の暴走を回避するために」では、我が国のネット右翼の台頭や世界各地で進む伝統宗教の復興、宗教ナショナリズム、原理主義が存在感を強めている理由から、違いのある…

◎ユートピア主義と近代科学(中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』から)②

※中島岳志は、「自力と他力のユートピア主義の間で揺れる近代」で色合いの違う戦前の二つのユートピア主義を取り上げる。 ひとつは、日蓮主義系の超国家主義者のように、社会を宗教的・合理的に設計すれば、理想的な社会が実現できるとする設計主義的なユー…

◎ユートピア主義と全体主義(中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』から)①

〇中島岳志×島薗進『愛国と信仰の構造』「全体主義はよみがえるのか」を読んで。いろいろと学ぶところが多かった。特に、本書全体を通して「宗教とは何だろう」を考えることになった。対話の二人も「宗教とは何か」の再定義の必要性を述べている。 『ウィキ…

◎「老い」と「しなやかな心」(天野忠詩集より)

〇わたしの現状 一昨年診断された脊髄小脳変性症の進行は、ますますひどくなりギクシャク度は増していて、ふらつきも頻度を増している。 居宅では何とか一人で動いているが、妻の支えなしには外出もままならない状態だ。 肺機能が悪いのでコロナウイルスの感…