日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

養老孟司

◎書評:養老 孟司『無思想の発見』(ちくま新書、2005)。

〇本書は、日本人は無宗教・無思想・無哲学だと言われているが、さて無思想とは、どのような事態か。 もしかするとそれは、「ゼロ」のようなものではないのか。つまりゼロとは、「なにもない」状態をあらわしつつ、同時に数字の起点でもある。ならば、「思想…

◎「記憶を失うと、その人は“その人"でなくなるのか?」

〇恩蔵絢子著『脳科学者の母が、認知症になる』を読んで。 内容は、記憶を失っていく母親の日常生活を2年半にわたり記録。アルツハイマー病になっても失われることのない脳の力を、脳科学者として、娘として考察していく。 認知症に関して、家族や仕事でいろ…