日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

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◎「対話的な学び」に必要なもの(平田オリザ『対話のレッスン』から)

〇『対話のレッスン』は平田氏のコミュニケーション論のエッセンスを書き綴った1997年から2000年までの連載記事である。 縦軸に演劇論を展開し、横軸に「対話」の構造、「会話」との違いを述べ、日本人には欠落してと思われる「対話」のあり方を探っ…

◎ウイルスについての基礎的な話(長期的視野にたって)②(長谷川真理子の研究から)

〇長谷川真理子の「ウイルスの話」(3回シリーズ)から インターネットの「10MTVオピニオンプレミアム」に基礎的な「ウイルスの話」(3回シリーズ)として述べている。 要旨は次のようになる。 〈ウイルスとはいったい何なのか。彼らは生物とは異なり、自分…

◎ウイルスについての基礎的な話(長期的視野にたって)①(福岡伸一の研究から)

〇新型コロナウイルスに関して、短期的には、世界中の叡智を結集し協力し連帯し、収束から共存に道へ誘うことが肝要だと考える。 社会的に人々が対応できる免疫システムができるまで,さらに予防・検査・治癒などの対応システムなど整うまで、ある程度時間が…

◎再帰的な性質「リカージョン」について

〇人間の脳を特徴づけている再帰的な性質「リカージョン」について、池谷裕二論を参照しながらあげてみる。 「言語の構造の一つの特徴は、リカージョン、つまり「再帰」にある。—-再帰とは、「タロウ君は、ジロウ君が、ハナコちゃんがお人形遊びをするの、を…

◎「間違い主義」と「アブダクション」について(2)

〇何か考えていくときの方法として、帰納法、演繹法と並ぶ第三の推論法として、アブダクションがある。最新の科学成果を駆使して、具体的に語ってくれる池谷裕二に面白さを感じている。。 アブダクションとは、 起こった現象を最もうまく説明できる仮説を形…

◎「間違い主義」と「アブダクション」について(1)

〇このところ、「自分にたてこもらない(他者体験)」ということを考えている。最近、まど・みちおの戦争協力詩についての一連の報道に触れていくと、「間違い主義」のことにつながっていった。 それについて、鶴見俊輔は、次のように度々取り上げている。メ…

◎自我意識にたてこもらない他者体験 

〇異質な他者と 25日のブログで、「エマニュエル・レヴィナスは,自我意識にたてこもらない他者体験を,『他者の顔』と表現した。そして,「顔を前にして応答する」ことは「顔に対して責任を負う」ことであるとして,リスポンシビリティ(応答可能性=責任)…

◎しなやかな探求心

〇「考えることは、明るく疑いつづけること」と思っている。 「考えることは、疑うこと」「疑いを持つから、人間は考え始める」などいろいろな人が言っている。が、疑い続けることが大事ではないかなと思う。 「疑う」には様々な意味合いがある。ここで意味…