日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎孫の成長記録(姉2歳11ヶ月、弟1歳1ヶ月)関係欲求の発露

〇敬老の日のプレゼント

 お姉ちゃんから、敬老の日に向けて壁飾用のプレゼントをジジババそれぞれにもらう。保育園で作ったそうで、もらった方も嬉しかったが、贈る方も嬉しそうだ。

 

 まだちゃんと作るだけの技量はついていないので、ほとんど保育士さんが関わっていると思うが、本人は自分で作ったつもりである。

 

 いろいろなことが分かってきて、手伝いなど何かと自分が関わることに積極的になっている。

 食べたお皿を流しに持っていくのをはじめ、これをしてというとそうしようとする。遊びだが手伝いなのかはっきりしないときもあるが。

 

 人間の基本的な欲求に、周りの人と良い関係持ちたいというか関係欲求がある。

 

 孫の育ちを見ていると、生得的ともいえるようなもとして備わっているのではないかと思う。

  お姉ちゃんはむろん、つかまり立ちを始めた弟にも感じる。

          ☆

 

〇関係欲求について

 何かをしたいと思って行動を起こすのは、そこに欲求があるから。欲求については様々な角度から考えられるが、大雑把に言えば、一次的欲求と二次的欲求の2つに分けられる。

 

 一次的欲求は、身体・生理的に必要不可欠な欲求。たとえば食欲、睡眠欲、排泄欲、性欲などがあげられる。要するに生命体なら基本的に持っている、それで生きていける最低限の欲求。それが満たされるのが基本的なこと。

 

 二次的欲求とは社会的欲求のこと。よい暮らしをしたい、健康でありたい、愛を求める、他者から承認されたい、集団に所属していたい、目的を達成したい、有意義な生き方を求めるなど、社会のなかで私たちが持つ様々な欲求のことを指す。

 

 これについて、松本元という脳研究者は一次的欲求を生理的欲求と関係欲求という風に区分している。この人は著名な脳型コンピューターの先駆者だ。

 

《人は集団として生きる動物であり、集団の中で生活し、行動する社会的な動物として進化してきた。いってみれば、われわれは他の人と関わることによってのみ生きることができるのである。そのためわれわれには、生まれつき人との関わりを求めようとする関係欲求が、遺伝的ともいえるようなものとして備わっているのではないかと考える。この関係欲求が充足されないと、たとえ生理的欲求がよく充足されていても脳活性は上がらない。

……脳にとっての最大の価値、そして活性化のもとは、関係欲求の充足であり、それは愛という概念で表現されるものなのである」(『愛は脳を活性化する』)と述べている。

 

 わたしも人間にとって必要不可欠な欲求だと思っている。

 さまざまな関係の中で子どもは育っていくし、自分たちもいろいろな関係の中で育ち育てられていく。