日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

◎「老い」のかたちをつくる再録

※2016年12月に書いたものだが、今年難病を抱えることになり、この病状とつき合うことで、ますます老いる・生きることについてみていきたいと思っている。 〇そういう自分でいいではないか(2016年12月記録の改訂) 急な下り階段、坂道になると、とても緊張す…

◎今野浩『工学部ヒラノ教授の介護日誌』を読んで。

〇著者が50年近く連れ添った奥さんが難病にかかり、病に倒れた妻を、看護し、介護し、見送るまでを、夫の立場で描いた本。 脊髄小脳変性症関連の書籍を読んだ中では、介護のことを含めいろいろ考えさせられた。 「青土社」の紹介記事は次にようになっていて…

◎孫の成長記録(1歳2ヶ月)能動的存在へ

〇孫の成長記録(1歳2ヶ月)①:受動的存在から能動的存在へ 生まれてから1年を過ぎると体験も豊かになり、知恵や知識がつき欲求が高じてきて、指差しや手を挙げることなどして、こうしてほしいとの仕草が活発になってきた。 まだまだ身体的な限界から、自ら…

◎高次脳機能障がい支援の『アイズ』と口笛カフェについて

〇高次脳機能障害支援の『アイズ』の口笛カフェに参加して 以前にT君から「川の流れのように」の口笛演奏記録を送ってもらったとき、いいものだなと思ったことがあります。 その後、『いっちゃんはビリビリマン』(「高次脳機能障がい」なオットと私の日々…

◎現在の自分と向き合う

〇適度に不安定な自分で 以前のブログで自閉症やアスペルガー症候群といわれている人の対人関係の取りづらさについて取り上げた。関係の取りづらさについては、対人関係だけでなく、自分と自分自身についての関係の取り方も大きな課題となる。 当たり前だが…

◎退院後1ヶ月目の診察を受けて

〇この症状の診察方式なのか、歩行状態、両足を揃えた立姿、手の動き、構音障害などを診てもらう。主治医によると特に変わっていませんとの見立て。 だが、自分の感覚としては、徐々にギクシャク度が増しているような気がする。 高価な薬は中枢神経に作用し…

◎「照一隅」(中村哲)

〇中村哲さんが、講演などで繰り返し伝えてきたことばに「照一隅」がある。 自身が置かれた場所で一つのことに最善を尽くす、という意味になるのか。天台宗の開祖・最澄の『山家学生式』で使われている言葉らしい。 2003年の若い医学生対象の講演『病気はあ…

◎「花を愛し、詩を吟じる(中村哲)

〇概して現象にあらわれた言葉や行動に目が行きがちになりますが、そのもとにある考え方やいのちの息吹、そこからかもしだされる態度をみていきたいと思っています。 中村哲さんはその言動がよく取り上げられますが、そのもとにあるものに惹かれています。 …

◎「100の診療所より1本の用水路を」(中村哲)

〇入院中妻をとおして、親しくしている福島の友人からの報告を聞いた。 10月の19号台風により、浸水被害、泥水による家・家具などの惨状、壊れた建物など惨憺たる状況があちこちにあり、後片付けも遅々として進まず、日々いたたまらないそうである。聞いてい…

◎樹々に過去・現在・未来をみる。

〇西本願寺の銀杏を見に行く。 西本願寺の御影堂門前の銀杏の木は、横に枝を広げるという特異な銀杏で、地上2、3メートルのところから水平方向や斜め上に向かって縦横に枝を張り巡らせる様子から逆さ銀杏と呼ばれている。 今年四月に訪れたときの枝ぶりから…