日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎コロナとともに生きる(たまゆらの記㊲)

○ワクチン接種5回目をする。

5月30日にワクチン接種5回目を受ける。4回目が昨年10月30日なので7か月過ぎになる。翌日左腕に重たい感じがあったが、副反応はほとんどない。

どんなことにもリスクはあり、ワクチン接種は人によって副反応に苦しむこともあり、接種したからといって絶対に感染にかからないという保証もないだろうし、その効力がいつまで続くのかもよくわからない。

 

なんかコロナとワクチンの鼬ごっこを覚え、あまり積極的ではないが、日頃から幼い孫たちと関わることが多く、実際孫は保育園で感染し私たちも影響を受けた。

また、病気を抱えた高齢者がいるリハビリ施設などお世話になっているので、まず自分から感染しないようにと思い、総合的に判断して受けることにした。

 

自分としては、ワクチン接種よりも、食生活をはじめ日々の暮らしの工夫により、体調を整えておき、個人的な免疫力・抵抗力を高めるおくことが大事だと思っているが。

 

○ウイルスおよび世界的なパンデミック(世界的な規模に及ぶ流行病)について思うこと。

人間がこの地球上で生存するのは感染症や疾病とつねに共存することを意味する。

 

新型コロナウイルスに関して、短期的には、世界中の叡智を結集し協力し連帯し、科学的な態度、科学的な専門性によって収束の道へ誘うことが肝要だと考える。

一方長期的には、このウイルスと共存あるいは調和する方向で考えるのが必要だと思っている。

 

ウイルスの起源は動物由来が多く、人間による自然破壊、文明破壊による生命種のバランスが人間よりになり、野生動物などの居場所が狭くなり、新たなウイルスが蔓延し、この度の新型コロナに限らず今後も世界的なパンデミックが間欠的に繰り返すと考えている。

 

そして、自分の暮らしている場はささやかな世界だが、それは地域社会、日本という国、さらに世界中のあらゆる出来事とつながっていて、様々な影響を受けながら、自分の生活が成り立っているのも事実だと思う。

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参照:いろいろ調べて印象に残った記録から。

内田樹の研究室「コロナ後の世界)より

《コロナ後の世界では色々な領域で変化が起きます。国際政治、経済、医療、教育、軍事などなど様々なレベルで大きな変化がある。

 まずこれからの議論の前提として、一つだけ全体で共有しておきたいことがあります。それは、今後も世界的なパンデミックが間欠的に繰り返すということです。

 野生獣の体内にいるウイルスが人間に感染して、変異して、それがパンデミックを引き起こすということは、これからも短い間隔を置いて繰り返されます。新型コロナの感染が終息したら、それで「おしまい」というわけではありません。

 人獣共通感染症は21世紀に入って新型コロナで4回目です。SARS、新型インフルエンザ、MERS、そして新型コロナ。5年に1回のペースで、新しいウイルスによる人獣共通感染症が世界的なパンデミックを引き起こしている。SARSでは日本の感染者は出ませんでしたが、東アジアではたくさんの感染者・死者を出しました。

 ウイルスを媒介する野生獣は鳥、コウモリ、豚、ラクダとさまざまですが、本来は人間と接触する機会の少ない野生獣と人間が接触して、野生獣のウイルスが人間に感染して体内で変異することでパンデミックがもたらされるというパターンは同じです。そして、人類が自然破壊を続け、野生獣の生息地がどんどん狭くなり、人間と野生獣の接触機会が増える限り、人獣共通感染症はこれから先も繰り返し発生する。それは専門家が警告しています。アフリカ、南米、アジアがこれからも感染症の発生地になると思われます。

 人獣共通感染症の原因は人間による自然破壊ですが、もう一つ、自然による文明破壊が起きる場合でも、野生獣と人間の接触機会は増えます。野生の自然と都市文明の「緩衝帯」がやせ細れば、そうなります。日本でこれから懸念されるのは、このタイプの「人獣接触」です。》(内田樹の研究室「コロナ後の世界」(2021-10-15)より)