日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎緊急事態宣言の中で、工夫を重ねて暮らしている。

〇安部首相、7都府県に緊急事態を宣言。5月6日まで、私権に法的制限。

 対象地域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、特措法による緊急事態宣言は初めて。私権制限を伴う措置に法的根拠を持たせ、国内対応を強化するという。 

 

 感染症への対応には、国家及び自治体としての対応、医療現場や介護施設など社会的な対応、個人としてのふるまいの大きく三つの側面があると思う。

  国家、自治体の対応に関しては、いろいろ思うことはあるが、気がかりなのは、医療施設および介護施設のスタッフ・関係者の方々、日々のご苦労は並々ならぬものがあると思われる。

 

 個人のふるまいではトイレットペーパー騒ぎのように、ことさら不安をあおるような情報に惑わされる現象があり、また、その憤懣から他の人を責め立てるような動きもある。 

 私個人としては、健康管理、衛生管理をより意識して免疫力・抵抗力を高めること、他には感染を広げないことに留意する。それを制約された中で、楽しく工夫することに気をおいている。

 

 人間がこの地球上で生存するのは災害や疾病とつねに共存することを意味する。

 まず世界中の叡智を結集し、協力し連帯し、収束から共存に道へ誘うことが肝要だと考える。

 批判はしても心の底に共感と協力をおくことが大事だと思う。

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 緊急事態宣言が出されてから、神戸市の病院で脊髄小脳変性症の定期的な診察を受ける。気がかりな面も少しあったが、マスクして出かけた。

 

 新型コロナウイルスによる宣言の影響か、いつもはごった返している総合病院の窓口受付もすんなり通り、支払いすむまで、いつも2~3時間ほどかかるのが40分余で終わる。 

 この症状や小脳萎縮に関わる検査方式があるのだろう。15分ほど手の動き、各種の立姿、歩行動作を確認し、主治医の見立てでは、症状はあまり変わっていないという。

 

 私自身は坂を下るときに、ちょっとした勾配でも、妻に支えられて歩くようになった。徐々に劣化が進んでいるような気がしている。

 また、ふらつきも頻度を増しているので、何回か転びそうになる。

 

 小脳の萎縮の方は如何ともしがたいと思うが、適度なトレーニング、ウオーキングで足腰の筋力を維持することは意識している。

 

 仕事を抱えている人は大変だろうが、大した活動をしていないので、必要なものは妻と買いに行くが、難病を抱えた私にとって体を動かすこと、歩くことは大事なのでせいぜい人のほとんどいないところの居宅の近くを散策している。

 

 肺機能が悪いので感染症に対する不安はあるが、そうなったらそうなるだけと悟っているわけではないが、心配するのはつまらないと思っている。

 また、昨年難病と診断されたとき、それまでの徐々に衰えを感じていたが、ある意味吹っ切れた感じがあり、その時々の心身の状態や社会状況で、工夫して、面白くやっているだけだなと考えている。

 

 至るところに桜の樹があり、ソメイヨシノは散りはじめ、葉桜になっている樹もある。八重桜などはこれからだ。

 

 芦屋市は平成16年から「芦屋庭園都市宣言」を打ち出している。このようなことは自治体が力を入れても、そこに暮らす人たちの取り組みがあっって実現できるものだが、手入れに気を入れている人たちがいて、さまざまな花が咲き続けている。今が春盛りで毎日散策していても飽きない。

 

 だが、私の歩きがぎこちなくふらつくことが多く、草花にハッとして立ち止まるときに、踏ん張りが聞かなくなり、随分慎重になる。 

 いつも妻が寄り添っているのは心強い。