○先日、昨年12月にお亡くなりになった友人の記録集『福井正之記録集1』を自家出版しました。
出版の目的は、福井さんの記録をご家族や次代の人へ残していくことは大切なことだと思い、関心のある方に繋げたいと考えました。
福井さん逝去後すぐに、私のやれることとして記録集の作成を考えました。それから半年かけて先日完成しました。
試行錯誤しながら、その期間はとても面白かったです。これは私の捉え方とは違うなという個所もありましたが共鳴することが多く、何よりも福井さんの視点・論の展開・巧みな文章表現に改めて魅力を覚えて何度も読み返ししていました。
福井さんもよく取り上げる教育学者の矢野智司によると、《遊びはもともと有用性の秩序を否定し、エネルギーを惜しげもなく過剰に蕩尽する自由な行為である。》(『贈与と交換の教育学』より)
このことばに、孫たちに限らず子どもの遊びに私も思います。
「有用性」は役に立つ度合いなどを示す言葉で、人や物など、何かに対して役に立つことをさして、「有用性がある」という。
一歳近くの孫を見ていると、そこには役に立つとか何かのためになるとかはまったくなく、ただ面白いのだろう。
私も、ご家族や次代に繋げたい出版の目的は揺らぐことはなかったですが、そんなこととは関係なく面白かったし楽しんでいました。
これからも有用性の思わく、魅力から離れて面白く生きていきたいと考えています。