○感染性胃腸炎のこと
先日妻が感染性胃腸炎に感染して、盛大に嘔吐・下痢をした。滅多にないことだそうだ。孫たちの感染が移ったのだろう。
保育園で流行っているそうで、2歳半になる孫が感染し、孫たちは次々感染し、娘一家は大変な状況が続き、妻も何かと応援に駆け付けたので感染したのだろう。
一方孫たちとの接触を極力控えていた私は、夜の食事はあるもので何とか間に合わせた。
妻がそのような状態だと、暮らしのほとんどを妻に依存しているのがよく分かる。
自分一人では大したことはできないので、二人の状況がどうなるか分からないし、このことも考えておく必要を感じた。
それから3日後に、免れていたと思っていた私も感染した。夕方の風呂上がりから体の調子がおかしくなり、夜の食事後30分ぐらいして激しい震えですっかり嘔吐した。熱はあまりなかったが、すぐに寝た。
次の日だけはお酒もやめ少なめに食べたが美味しかった。
それにしても一般的に吐く・下痢が続く胃腸炎で吐くことが1回で済み、その後食欲が落ちることなく美味しく食べていた。考えてみれば、今まで食欲のないときが殆どなく、おそらく胃腸が丈夫なのだろう。
○何気なくできていることのありがたさ。
3年半前脊髄小脳変性症になり、それ以来、歩くとか動くとか、当たり前のようにできていたことが、そうではないことをまざまざと感じることが多くなった。
それとともに、身体のことや五臓六腑の働きをより意識するようになった。
私がよく見る番組にNHKヒューマニエンスがある。
昨年11月に放映された選「“胃” 生きる喜びを創る臓器」で、健康な胃は新陳代謝が盛んで、老人のものか子供のものか見分けがつかないそうだし、「食べる幸福感だけでなく、生きる喜びまで創り出すことが明らかに」を見て、胃が健全なことはとても有難いと思った。
また、同時期に孫が次々生まれ、日々体がしっかりしてくるのを感じ、人が生まれて育っていくのを興味深く見ていた。
孫が育つにつれ、ハイハイから歩き始め、徐々に私と双曲線を描くごと日々しっかりするようになり、普段取り立てて意識することがない二足歩行で歩くことはすごいことだと思うようになった。
今まであまり意識しないで出来たことができなくなる、あるいは失って初めて、そのものの重要性がわかる。逆に言えば、失わないうちはなかなかそれに気づかない。
今回の感染性胃腸炎のように体験することで、おそらく胃が丈夫で、なにがあろうとも美味しく食べられることのありがたさを覚えた。