○からだで覚える
孫たちの育ちをみていると、わたしの身体状態と双曲線をなすごとく日々しっかりしてくる。しかも、意識してというより身体を使って体で覚えていくようだ。
乳幼児がどうやって世界を知るのかといえば、ほとんどの情報は「からだ」を通じて脳に入ってくる。手で触ってみる、耳で聞く、目で見るとか。身体は外界と脳とをつなぐ接触面の働きがある。手足、皮膚、目、耳、鼻、口などなど。
からだを取り巻く感覚やお母さんなどの密着した人をも含めた「身体性」こそが、子どもが世界とつながる基盤であると思う。
また、乳幼児は、毎日繰り返し耳にしている言葉を、いつのまにか話せるようになる。だれもそれを特別なこととは思わない。お母さんなどが、よく話しかけることで、徐々に言葉が話せるようになり、たくさんの言葉を身につけていくのだろう。
〇日々の記録から
3/3:弟はこちらの言うことは分かるし言葉も大分覚えて喋る。
妻はある程度察するようだが私にはよくわからないことが多い。
お姉ちゃんには分かるのだろう。そんな時、お姉ちゃんは通訳したり訂正したりする。
また、大人は今までは身についた観念で物事を捉えるが、往々にして余計な判断をする場合があり、時に素朴な子どもの判断の方が適切なことがある。お姉ちゃんは4歳過ぎになるが、おそらく年齢に応じた育ちと共に、大人以上に同年代の子の気持ちや状況がよく分かるような気がする。
3/15:弟が38℃の熱をだし、保育園から戻って来た。朝から吐くことが続き、保育園ではやっている感染性胃腸炎で主症状は嘔吐と下痢である。
まず、赤ん坊・心和を預かり食事をさせる。
ある程度状況を掴んでいてお母さんがいなくなると泣き始めるが、すぐに切りかわる。そして、妻がかまったり抱いたりするとご機嫌だが、そうしないと泣き始め、ハイハイしながら後を追う。
やがて弟と交代する。ちょうど大好きな相撲中継があり、おとなしく見ていた。
3/16:今日は娘が病院に行き、朝から心和と弟を預かる。
心和はときおり腰を浮かせて立とうとする動きもあり、ハイハイの行動範囲も活発である。食事を美味しそうに食べて、総じてご機嫌である。
弟は何か食べさせているとおとなしいが、食べたものを吐くので最小限にしている。
心和がいるせいかしきりに抱っこをねだり、すぐに泣くし、見るからに調子が悪そうだ。
今度はお姉ちゃんが吐き始め保育園から戻ってきた。
夜に心和も感染したようだ。お姉ちゃんは吐くことがしばらくつづき、そのあと始末で娘一家は大変な状況だったらしい。
その後も、治ったといっては孫たちもわが家に遊びに来たので、結局妻や私も感染し、その影響はしばらく続いた。
※感染性胃腸炎:細菌又はウイルスなどの感染性病原体による嘔吐、下痢を主症状とする感染症。特に乳幼児に好発し、1歳以下の乳児は症状の進行が早い。主症状は嘔吐と下痢であり、種々の程度の脱水、電解質喪失症状、全身症状が加わる。嘔吐又は下痢のみの場合や、嘔吐の後に下痢がみられる場合と様々で、症状の程度にも個人差がある。37~38℃の発熱がみられることもある。年長児では吐き気や腹痛がしばしばみられる。
3/25:この間、孫たちがわが家に来ることを娘からストップがかかっていて、大分良くなったのか久しぶりに二人できた。
来るとすぐに食べるものを催促して、妻が孫のお腹の具合を確認しながら、サンドイッチなどを用意した。
わが家に来ると何か美味しいものが出てくると思っていて、いつも妻も適当に用意している。まさか吐くことはしないだろうと気にしながら見ていた。
3/30:最近お姉ちゃんの気に入っているトランプの神経衰弱で遊ぶ。
お姉ちゃんはまだ文字を読めないので絵柄で認識するようだが、記憶力がいいので結構当てていく。
動き回るのでカードを置くところがぐちゃぐちゃになり、ゲーム勝負というより遊び感覚なのだろう。
普段あまり相手にできないこともあり、お姉ちゃんの反応など結構面白かった。