〇姉は10月20日の誕生日で満二歳。8月28日生まれの弟はもうすぐ二か月。
何かと二人の孫のどちらかをみることが続いている。
新生児を預かるのは、お姉ちゃんよりも、今のところだいぶ楽だ。
弟の様子を見ていると、姉の成長の軌跡を思い、二年という時間のもつ豊饒さを思う。
歳をとっての一年は年齢分の一年であり、私の場合は七三年分の一年である。
姉の場合はまるまる二年で、弟は二か月近くになり、その成長を目の当たりに感じる。
子どもの頃は時間はゆっくり流れ、年をとるほど早く流れるようになるという。
孫をみていると一日一日が輝くように充実しているように思う。
姉は10月から保育園にいき、大泣きすることもあるようだが、ある程度楽しみにしているようだ。
出かける様子を見ていると、よそ行きの服を着て、「いってきます」と言わんばかりに、微笑んでバイバイをする。
ことばも大分覚えて、しきりに何か言いかけるが、私にはよくわからないことが多い。妻はだいたい分かるらしく、孫も手ごたえを感じるのか、会話らしきことになっている。
また、妻の結構長い言い回しも、そのままオウム返しにぶつぶつ繰り返すので、二歳にしてはたいしたものだと妻も感心している。
幼児のことばの発達について次のように言われている。
➀自分では発語できないが他人の言葉の意味はわかり、動作や行動を示す「理解の段階」
②呼吸機能や発声機能を調整しつつ構音能力をつけ、言語を正確に発声させる「模倣の段階」
③理解や記憶している語を発語する「生産の段階」
②模倣と➂生産をしきりにして、会話能力をぐんぐんつけていっているのではと思う。
最近のお気に入りは、携帯電話を使って一人語りをすること。
携帯電話の買い替えのときに、古い電源の入っていないものを、玩具代わりに与えたところ、わが家に来ると、それに目がいくことが多い。
「アッ もしもし」「いまいいですか」「はい---はい---はい」「すいませんね」
おそらくママを見ていて、その真似をしているのだろう。しかも歩きながら。
誕生日のプレゼントをあげると嬉しそうにしていた。
一歳の時は、犬のぬいぐるみを贈り、とても喜んで、今でもいつも子分のように引き連れている。
お姉ちゃんは弟の頭をナデナデしているようで、髪の毛を引っ張たりして、ママにしかられているらしい。
可愛がっているのか、遊んでいるのか見分けがつかないが、弟のことを何かと気にかけていることは感じる。
弟は、生まれた当初は視力もあまりなく、見えているものが何だかわからないだろうし、全体的にぼんやりしているように見えた。
日に日に見えているものが何だかわからないにしても、徐々に眼の輝きがはっきりしてくるように感じる。
二か月近くになり、目の前のゆっくり動くものを少し目で追うこと(追視)もできるようになり、追視できる範囲も徐々に広がっているようだ。
また、眼の輝きからすると、娘宅とわが家の違いも何となく分かるのではと思う。
泣くときは、手足をバタバタさせ体を揺らして泣く。全身を使って表現していると思う。
生命力のエネルギーの凄まじさを感じる。こうして身体、脳の発達と続き、こころを培っていくのだろう。