日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎孫の成長記録(1歳1ヶ月)直立二足歩行がはじまる

〇いま孫は伝え歩きが上手になってきて、つかまらずに歩きはじめるようになる。最初は2歩で今は7~8歩ぐらいまでになる。まだハイハイ・這え歩きが優先だが。この辺りは個人差があるのだろう。

 

頭からひっくり返るのではないかと気にかかるが、お尻からドスンと転ぶようになる。遊び感覚でやっているが、そうこうするうちに重心をうまくとっていくのだろう。

わが身に引き付けて見てしまうが、マイナス方向のぎこちなさとは違ってプラス方向と思えることもあり微笑ましい。

人間は足を踏み出す際に、無意識に体重移動によってこけないようにしているが、一本足でこけずにバランスを保つのは、相当難しいことなのだ。

 

直立二足歩行は、人類の進化にとって重要なことだ。そのことで、両手が自由になりモノを触り、探し、道具を作り、それらを活用するようになる。さらに、より長い距離を移動できるようになり、持久力もあり、地球全体に行き渡るようになる。野生動物はごく限られた範囲で一生を過ごしらしい。また脳が発達する一つの大切な要因になったのではないか。

 

孫の「はじめの一歩」に人類の長い歴史のロマンにつながるのを感じるとともに、徐々に変化はしてきているが受動的存在から能動的存在へと動きが加速するのだろう。

 

参照:直立二足歩行(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

・直立二足歩行(ちょくりつにそくほこう、英: bipedalism)とは、脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行のことである。現存する生物のうち、直立二足歩行が可能な生物は、ヒトだけである。

・発達における直立二足歩行

ヒトの新生児の足の裏を平面につけてやると歩行反射を示すが、下肢の筋肉が未発達なため自力で体重を支えることができない。歩行反射は生後1~2ヶ月で消失し、およそ10ヶ月ごろに能動的な歩行として再習得する。

・直立二足歩行の進化

人類と、その祖先である人類以外の類人猿は、生物学的には直立二足歩行ができるか否かによって区別される。たとえば、400万年前のアウストラロピテクスは、脳容量がチンパンジーとほとんど変わらないため、知能的にはチンパンジーと大同小異だったと推定されているが、骨格化石や足跡化石から直立二足歩行が行われていたことが明らかなことから、人類の一員に分類されている。アウストラロピテクスの骨盤や下肢の形が二本足で直立していたことを示していた。またヒトと同じように大後頭孔(脊髄の出口)が頭蓋骨の真下に開口しており、これも直立二本歩行を意味していた。

直立二足歩行の進化要因については、さまざまな仮説がある。たとえば、移動効率、両手を自由にして食料を運ぶことができたこと、長距離を見通すこと、性淘汰、体温調節、水中を歩くため(水生類人猿説)などがあるが、決定的なものはない。オランウータンの観察から、ヒトの二足歩行は地上に進出するより前に、樹上での移動において起源したとする説もある。

・直立二足歩行の長所

他の動物の4足歩行と比較すると、ヒトの直立二足歩行には以下の長所がある。

頭部が直立した胴体の直上に位置することにより、その体躯に比して巨大な頭部を支えることが可能になった。ヒトの体重に比しての頭部の重量は、全動物中でも最も大きい。そして時として、その頭部のさらに上に重量物を載せて運ぶことも可能なほどの余裕がある。結果として、ヒトは体重に比して巨大な脳容積を得ることができ、全動物中最も高い知能を得た。

前脚=腕が歩行から解放されたことにより、重量物の持ち運びが容易になった。そして、非直立の二足歩行を行う動物(恐竜など)と比べても、体躯に比して大きな腕を持ち、重量物の運搬能力が高い。さらには、投擲という他の動物にはない能力を得た。

・直立二足歩行の欠点

一方で、ヒトの直立二足歩行には、以下に挙げる難点がある。

重力の関係上、痔や腰痛、胃下垂、ヘルニアなどの疾患に罹患しやすい。ヒト以外の動物はこれらの病気になることは極めて稀である。また、膝への過度の負担や障害の多さ、ふくらはぎのむくみもヒト独特のものである。例外的に、人以外で腰痛になりやすい動物はダックスフンドがいる。

ほとんどの姿勢で頭部が安定しているため、首が細く弱い。

重い頭部が高い位置にあるため、バランスが悪く、転倒すると危険である。特に、後ろに倒れると、急所である後頭部を打つ危険が高い。

喉、心臓、腹部、股間等の急所が多い胴部前面を常に晒してしまう。

内臓を保持するために骨盤底を発達させる必要がある。そのため出産に困難がともない、胎児が小さく未熟な状態で出産しなければならない。

四足歩行と比べて、高度な身体能力が求められるため、習得するのに長期間の身体の成熟と訓練を必要とする。個体差もあるが、直立二足歩行を行うには生まれてから1年程度の時間を要するため、それができるまでは四足歩行(這い歩き/これも個体差があるが、生後半年ほどで可能になる)を余儀なくされる。