日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

仲間とともに育つ(子育ちアイリス通信20)

〇記録されている「アイリス一週間の動き」を見ると、高学年の子が、下学年の子などに様々な影響を与えることが随所に出てくる。

 

「自分」とは他者と異なる自分自身を意識することから始まってくる。

「自我」が育つということは他者との関係が育っていくということでもある。

 

まず大事になるのは、自分と同じあそびで楽しさを共有でき、ときにはぶつかり合える「対等の関係」だ。

そして、お兄ちゃんやお姉ちゃんに対して憧れの気持ちを持ち、真似てみたりする関係。

小さい子はお兄ちゃんやお姉ちゃんがしていることをしっかりと見ており、それを真似しながら様々なことを覚えていく。

 

それから、自分自身がお兄ちゃんお姉ちゃんになって、他児に世話をし、自分の力を確かめたいと思う関係。

お兄ちゃんやお姉ちゃんにしてもらったことを今度は自分が小さいお友達に同じようにしてあげる姿もより多く見られる。

 

以前にも少し触れたが、放課後等デイサービス「アイリス」には、小学年から高学年の仲間がいる。様々な個性を持っている子の集まりだ。

一般の学校などでは、同年齢の生徒で「組」がつくられ、地域社会でも同年代同士の繋がりが多い現状ではないでしょうか。

「スポーツクラブ」など特定の目的で集まっている集団とは別に、いろいろな年代の子と仲間として活動する機会は、あまりないと思う。

 

子どもが健やかに成長していくためには、できるだけ多くの個性の違う人が関わっていくことが必要と考えている。

中には、自分から見て。よく分からない人もいるかと思うが、そのような人とも一緒に過ごすことができればいいと思う。

 

わたしは「アイリス」で一人ひとりの子どもが、様々な仲間とともに育つのを大切に考えている。

○「アイリス一週間の動き」から。

5/10:GW前後のアイリスの様子

・「こどもの日」って?? 事前にスタッフと打ち合わせをして、由来や意味を楽しくお話してくれたのは、高学年のお兄さん。主体的に活躍する姿は、下学年のお友だちの憧れ。

・リアルプログラミング。 お友だちが工夫を凝らして考えた複雑な順路も楽々クリア。

・「自己紹介すごろく」 自分のことを話す、友だちの番には話を聞く。楽しみながらコミュニケーションの練習。

・中廊下を雑巾がけ。 四つ這いの姿勢は、体幹を鍛えバランス感覚のトレーニング。

・工作教室『母の日のメッセージカード作り』 大好きなお母さんに心をこめて。

・五月晴れの中戸外あそび。良い言葉のやりとりがたくさんあり、なかよしが広がっていく。

 

5/18:・アイリスに段ボールの“くるま”が登場。 ごっこ遊びに大活躍。

アイリスの高学年のお友だちは、サービス精神旺盛。率先して周りを楽しませてくれている。

・タオル体操。 狭い場所、短い時間で身体の筋力、柔軟性もアップ・。

・腹に手をあて、意識しながらの発声練習。 息をしっかり吐いて声をだす。・

・「構成的グループエンカウンター」NASAゲームにチャレンジ。

チームワークを発揮して宇宙空間からの脱出! まずは生き残るために必要なアイテムの優先順位を考える。まず自分だったら…を考えてみる。次にチームの皆で相談!

安心の自己開示で仲間との共有、共感を深める。

 

5/24:・運動会の振替休日で、平日ですが早い時間から、お友だちみんなで公園へ。

・リアルプログラミングも回を重ねるごとにレベルUP。

毎回、ゲーム感覚で楽しみながら取り組んでいる。考える力、判断する力、行動する力など普段の生活に必要なスキルのトレーニングにつながっている。

・雨の一日、戸外活動に代わって、室内でレッツ・ダンス。

 

※「アイリス」では月に二度ほど「土曜日の体験活動」をしている。

四月に『いわき市立美術館』へ行った時のことが地方の新聞などに紹介された。

 放課後等デイサービス「アイリス」ホームページ

 https://www.gurutto-iwaki.com/detail/2748/index.html