○10日ほど前、朝4時頃、目が覚めてトイレに行くときに、ベッドから立ち椅子につかまり、足を踏み出す際に滑りドスンと大きな音で尻からひっくり返った。
尻の辺りが痛く朝の体操のとき随時痛みを感じた。
その後しばらく、横になるとき当たると尻の辺りが痛く、夜寝ているときも不快な感じが残ったが、それ以外は特に気にはならないので病院に行くまでもないと思った。
徐々に尻の痛みも薄れたが、ほとんど気にならなくなるのに10日ほどかかる。
これに限らず回復力の衰えを感じる。
○無意識のレベルまで
日常生活においてバランスの悪い動きの場合、脳が察知して、他の部位などから修復するような働きでバランスをとる。
健全な人は無意識的に行っているが、脊髄小脳変性症など小脳の萎縮のある人は、修復機能がうまく働かないので転倒しやすくなる。私の場合後ろ重心でなおさらである。
普通に体を動かすとき、元気なころはほとんど無意識に近い状態でやっていたが、最近は動くときには、慎重に注意深くするようにしている。
だが、それにも限度があり、何気ない動きにほとんど意識が向かないときもあり、その時に倒れやすいのだろう。
夜中にトイレにいくときなど用を足すのに気がいっているので要注意だ。
脊髄小脳変性症に限らないが、転倒による寝たきり状態になることがもっとも危険であり、特に高齢者にとって筋肉の劣化が著しく、急速に衰える原因になる。
また、高齢者に関していうと、転倒・転落で亡くなる人は、交通事故で亡くなる人の3倍以上と言われている。転倒が原因で骨折するなどし、要介護状態になる人も多い。介護関連の活動をしていたとき、細心の注意を払うところだった。
週3回の訪問看護のリハビリではバランスの取れた身体の使い方・歩き方などを繰り返し練習することで、本来小脳の機能ですることを大脳に記憶させることをコンセプトに、丁寧なアドバイスがされていて、それを基調に日常生活に生かしている。
要支援対象の施設でも、バランスの取れた身体の使い方に焦点に合わせた各種訓練をしている。
だが、リハビリなどの時はだいぶ意識的にしているので、担当者から筋力はある程度ありますねと言われ、随時の各身体機能評価では数値的には少し上がっていてバランス力の向上を認めるとされている。
しかし大事なのはある程度無意識的なレベルでの動き方だと思っている。
孫の育ちを見ていても、無意識的にほとんど体で覚えていくのを感じている。
このような状況の中で、今の自分の心身状態を冷静に見つめ、それに対応する客観力が必要ではあるが、出来なくなることに捉われず、どのような状況になろうと、今やれることに心をおいていきたいと考えている。