日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎入院に至るまでの経過

〇(10月8日):小脳に異変あり。

 このところさまざまな身体についての検査が続いている。

 歩行に関する足腰や脳、特定検診で要検査となった部位などの検査である。

 2、3か月前から歩行が不安定になりはじめ、日に日にひどくなってきたこともあり、地元の外科医の診察を受け、神戸市の大きな総合病院で検査をしている。
 10月8日の段階では、小脳の萎縮があり、さらに脊髄小脳変性症の疑いで精密検査をするべき検査入院をすることになった。

 

 5年程前から足腰の弱さを感じはじめ、それなりにウオーキングなど取り組んできたが、今年の6月72歳を過ぎた頃からより一層ひどくなってきた。

 父親が脊髄小脳変性症により79歳で亡くなったこともあり、気になっていたので以前2度脳ドックで検査を受けたが、「特に問題となる箇所はありません」と言われていた。

 外科医によると、脳ドックのMRIなどではある程度診断はできるが細かいところまではつかめません。特に父親が脊髄小脳変性症で亡くなったのであれば、遺伝性も疑っておく必要があと言われ、脳部MRIと脳血流シンチ検査(RI・SPECT)を受けた。

 

 脳部MRI画像を、説明を受けながらみる。大脳、脳幹はきれいに撮れていたが、小脳の委縮をみることができ、脳血流シンチグラムでは左部位が薄青緑になっていて血流がかなり悪いといわれる。

 説明を受け、精密検査とその症状に見合ったリハビリ、薬の処方をふくめ検査入院をし、この機会に徹底的に調べてもらうことにした。2~3週間必要と言われる。

 

 日常の歩行が極端にふらつくにしたがって、その状態を受け止めることからはじまるとはいえ、心の隅に不安の塊のごときものを感じ、その状況もみていこうと思っている。

 

※脳血流シンチ検査:脳血流シンチでは、CTやMRIのような脳の形態を観察する検査とは異なり、脳全体の血流が保たれているかどうかを観察することができるため、脳血管障害など様々な脳の疾患に適用されている。 検査では、薬剤を注射すると同時に撮影を開始し、約30分間の撮影で終了。

 

〇10月18日:小脳に異変が見つかってから、立ち眩みが日に日にひどくなってくる気がしている。ちょとしたことで身体が不安定になるので、道を歩くのは緊張する。それでも、ますます劣化していくので出来るだけ歩くようにしている。

 

 歩道や白線の内側を歩くようにしているが、後からスピードを出してくる車や特に自転車にはヒヤリとすることもある。歩道はジムなどのウォーキングマシーンと違って平らではなく凸凹やカーブをしていて、それが少し大きいと右と左のバランスがとりづらい。足裏の触覚や視覚、聴覚だけではなく周りの状況への身体感覚も駆使している。

 

 50歳を過ぎてから難儀を抱えた高齢者や重度心身障がい者関連の活動をしていたととき、気持ちの置き所は、一人ひとりに応じていろいろではあっただろうが、総じて第三者的な視点で関わっていることが多かったと思う。

 今は自分のことのように感じることも多く、あの時にあの人はこんな気持ちではなかっただろうかと振り返ることもある。

 

 比較的体は丈夫な妻も大層気遣って、ほとんど付き添いのように共に行動することが多く、また当たり前のように明るくふるまっていて、これはありがたいことだと思っている。

 

 10月23日から3週間の予定で入院することになった。