日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎ファスティング回復期

〇回復期1日目

 朝食は焼き梅&玄米焙煎粉スープ500mlで、紀州産梅干し5個を焼いて、スープの中で潰しながらいただく。かなり酸っぱいが美味しいねと言いながら、ゆったりと飲み干す。食してあっという間に便通があり、私は1回、妻は3,4回繰り返した。かなりの勢いがあり、すごいものを飲んだなという印象である。

 しばらくして、妻は頭痛がし、気圧が下がったときによくあるような鼓膜がぼーと鳴っているような感じがあるという。私の方は鈍いのか、むしろすっきりした感じもあった。

 知人からのアドバイスで、午前中はどこにも出掛けず部屋にいた。

 ひとの身体はいってみればちくわのようなチューブで口と肛門で外界とつながっていると言われているが、それにしてもすごい勢いだった。妻は飲んだもの全部出ちゃったかしらと言っていた。

 玄米焙煎粉は腸内の毒素を吸収し、便の質をよくするのに効果があるらしい。

夕食は重湯に梅干しを入れて食す。

 調理の仕方が不徹底なのか、妻のサービスなのか、粥の粒粒が入ってしまったが、遠慮なく食べて旨かった。残りは明日夕食のお粥につながる。

 

〇回復期2日目

 夕食はお粥。特に量を決められていないこともあり、昨日の重湯を含め、2人で一号用意した。

 一人当たり小さな茶碗に軽く二杯,それに梅干しをまぶしていただく。

 妻と「美味しいね」と言いながら、30分ぐらいかけてゆったり噛みしめるように食べた。

 とにかく旨かった。こんなに美味しくいただけるのは嬉しいものだ。1週間ファスティングの効果を感じる。

 

〇回復期3日目

 今日の夕食から通常食になる。和食中心のメニューで小麦粉、白砂糖、脂(禁)となっている。目安として,「まごわやさしい」、豆・胡麻・ワカメ・野菜・魚・椎茸・芋とある。この一カ月は素直に従おうと思っている。

 最後の晩餐ではなく、ファスティング期後、最初の晩餐となる。

  妻は、一週間ぶりに調理することや、いつもだったら生野菜にマヨネーズを使うところ、ドレッシングを工夫するなど、何かと勝手が違うこともあり、それでも調理が好きなことで、少し緊張しながら励んでいた。調理時間は2時間半ぐらい。

 食事は今日あったこと、夕食のメニュー、調理のことなど、いろいろ話しながら、ゆったり噛み砕き、身体に染み込むように、味わいながら進んだ。食べながらこれからの食生活についてあれこれ話し合った。

 初食ということで、いつもの食事と比較すると7分目ぐらいであるが、食べ物がからだに浸透していくような気がして、何んとも美味しかった。食事時間はデザートまで入れて1時間ほどになっていた。

 ※食材一欄

野菜の盛り合わせ:レタス、キュウリ、ワカメなど

ドレッシング:皮付りんごすりおろしに、味噌、酢、ゴマを絡め、そこに生姜を加える。

刺身:かんぱち、付け合わせに紫蘇の葉、大根細切り

納豆:納豆に、しらす干し、青ネギみじん切りを加えてよくかき混ぜる。

味噌汁:長芋細切り、ワカメ、椎茸、えのきだけ、それに青ネギみじん切りを添える。

ご飯:白米1合に焙煎玄米粉を2g加えたものを炊き込む。ご飯に胡麻を振りかける。

デザート:焙煎玄米粉スープ

 

〇回復期4、5日目

 1日に夕食1食だが、野菜、果物はノーカウントで、朝・昼は植物発酵食品3袋、発酵ドリンクを水で薄めたものを600mlに野菜・果物のサラダを少し食べる。特に空腹感を覚えることなく、これはこれで充分だと思っている。もちろん夕食は楽しみで、ゆったりと噛み味わいながらの食事は、からだに浸透していくような気がしている。毎食、食事時間は1時間ほどになる。

  普段の食事でも咀嚼に気を入れていて、発酵玄米ご飯、肉など硬いものは50回程噛み、柔らかいものでも、それに合わせ噛んでいる。最初は意識して回数を数えながら食べていたが、その方がよりおいしく食べられることに気づいて、すでに習慣化していた。

 回復期の夕食では、さらにゆったりと、口の中でとろけるようにして噛み味わっている。噛めば噛むほどおいしさを感じる。

 咀嚼については、今後も速やかに続いていくだろうと思っている。

 人は他の生き物を食べて、それが消化、吸収されることで生きている。そのための食事内容、食事法、消化・代謝や腸内細菌によい食材など様々な方式が提案されているが、その見解はいろいろである。しかし、よく噛むことの大切さは、どの見解もほぼ一致している。

 ①食べ物の消化・吸収によい、②むし歯・歯周病予防、③がんや老化を予防する、④脳を刺激、活性化する、⑤ストレス解消と肥満防止、⑥強いあごをつくる。などの効果がある。

 〈咀嚼は単に食物を粉砕し、嚥下(えんげ)しやすくするのみでなく、口腔内を刺激することにより各臓器の消化液の分泌を促進し、口腔内の自浄を行い、また、食物と共に口腔内に進入した異物の除去などの役割がある。また、脳内の血液量の増加、覚醒効果やリラックス効果、噛むことは歯を丈夫にするだけでなく、肥満、ぼけ、視力低下、姿勢悪化、虫歯、ガンなどを予防し、内臓の働きを助け、大脳の働きを活発にし、精神を安定させ、ダイエット効果もある。 何より食事を美味しく食べられるなど効果は計り知れない。 そしてよく噛むことで顎の筋肉を使うため、顎が引き締まり顔がすっきりするとも言われる。(ウイキペディア「咀嚼」より)〉

 

〇回復期を終えて

 次の定着期は、朝はドリンク、昼・夜の2食となる。ファスティングに入る前から、1日2食のパターンは同じであり、食事内容は多少変わってくるが、今回のファスティングは一応区切りとなる。二週間経過して、今迄のことを振り返る。

  身体について何か症状があるとか、特に体調が悪いという自覚もなかったがファスティングをすることにした要因として、加齢に伴い水晶体が濁ってくる白内障の手術や「フットリーディング」(足裏療法+身体状態分析)を受けたことがある。

 そのことで、体内のことについて自覚症状があるなしに関わらず、腸・血液。細胞などが汚れている、疲労が重ねっていることで不活性になっている箇所があることを思わされた。

 何か具体的な症状が出ていれば、いろいろと推測してその人なりに対処はするだろうが、症状が出ていても検診を受けても、体内がどうなっているか、その元の要因は何かなどよくわからないと思う。

 まずは、人の身体に本来的に備わっている、悪い箇所を自然に治そうとする自然治癒力を活性化する契機として、経験的によく知られている断食、ファスティングについて、無理なくやれそうな方式を紹介され、取り組むことにした。

 

 「実際に体験してみて」

・年末を待たずに、身体の大掃除、煤払いをしたなという印象である。

・決心がハッキリしていたこともあるのか、無理がなく、あっという間に過ぎていた。

・日常の活動もファスティング期に少し控えるところがあったが、それほど変わったところはない。

・具体的に、妻は35℃近く、時にはそれ以下の低体温で気がかりだったが、今は36℃を上回っている。これはかなり大きいことではないだろうか。

直腸温が35°C以下に低下した場合、酵素など生体活動に必要な働きが不活性化するらしい。一般的に人の体温は36℃以上あるのが望ましいと言われている。

・私は際立った変化はないが、体調はとても良いと感じている。

・食事がとても美味しい。今迄も食事は楽しみであったが、より一層、その有難みを感じている。

朝食を取らずに、せいぜい野菜、果物を少し食べるぐらいで、空腹時間を長くとるのは、理に適っているような気がしている。

・妻と二人で、同時に体験したことも、食事準備の簡素化やいろいろ情報を交換出来て面白かった。

・ファスティングを体験している知人に何かと相談したり、アドバイスをもらったりしたことも心強かった。同時に始めた知人もいて、その記事などを読ましてもらうのも楽しかった。