日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

◎一週間ファスティングをする

〇「ファスティング」をする
 交流を重ねている知人たちと、私たちも関心が深い健康な暮らしや食生活に関しての話をよく交わす。その流れから、かねて興味があった「ファスティング」(fasting)をすることにした。
 ファスティングは英語で断食のことをさすが、いま日本で注目されているのは、単純に食事をとらないだけの断食とは違い、植物発酵エキスなどを栄養素として取り入れたドリンクなどを使いながらの方式だ。

 いろいろ方が様々な方式を提供しているが、ある人と話をしていて、準備期・ファスティング期・回復期・定着期と1か月かける方式に興味を覚え、それは楽で面白そうだと思い、準備期を終えて明日から1週間のファスティング期に入る。どうなることやら。
やるからには楽しんでしていこうと思い、また、様々な角度から見ていきたいとも考えている。

 

〇ファスティング1日目

 夕方ぐらいから、かなりの空腹感を覚えるようになる。昨夜19時過ぎに晩飯を食べてから20時間以上たっていて、今日からは晩飯がないと思うと、これが一週間続くのかと、少し侘しい思いも出てきた。

今まで空腹を感じることがあっても、機会が来たら食べることができるという安心感のようなものがあった。だが自分が勝手に決めたとはいえ、しばらく食べることをしないというのは随分違うものだなと思った。

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 ファスティングをすることにした一つの要因として、白内障の手術をしたことがある。

 白内障は、眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう症状だ。加齢に伴って発生する場合が最も一般的で、早ければ40歳から発症し、80歳を超えるとほとんどの人が何等かの白内障の状態にあるといわれている。

 そのことから、自覚症状があるなしに関わらず、身体のあちこちが汚れているのではないかと推察した。

 調べていくと、ファスティングは全身の汚れた細胞をよい細胞に戻す方法で、代謝行為の大きな要因である「入れ替え、再生、解毒、排泄」などがスムーズになるという。なお、ファスティングや断食そのものは多くの効果があると経験的に知られている。

 朝食のことを英語で「Breakfast」というが、これは断食(fast)を破る(break)という意味になる。ここでいう断食とは、前の晩から食を断っていることを言い、睡眠時間は「断食時間」であり。一日の始まりに断食(fast)を断って(break)取る食事だからBreakfastなったそうだ。

 多くの栄養学者は一日の活動を始めるための大事なエネルギーと栄養を供給する食事として朝食を摂ることを薦めている。朝食抜きの方式を取り入れている人や集団に対し非難めいた言説もよくある。

 わたしは両方とも長い期間体験しているが、朝食抜きあるいは果物・野菜などを少しだけの方が身体にいいのではないかと思っていて、最近は、朝はおぐらやま農場から送られてくる果物一個を妻と二人で食べるぐらいで、すませている。

  半日ファスティングもある。夜7時過ぎの夕食後、翌日昼迄の空腹状態をつくるというもので、毎日でも無理なくやれる。これは実際にやることで体調を維持している方も結構いると思う。

 食べ物を消化するのにはかなりのエネルギーを必要とするので一定の時間、胃腸など消化器官を休ませることは大きいのではないだろうか。

 

〇ファスティング2日目

 妻と一緒に始めて2日目になる。ときおり空腹を感じるが、その方式に慣れてきたのか、こなしているといった方がよいのか、それほど違和感を覚えずに取り組んでいる。

〇ファスティング3日目

 私たちがしているファスティングは、一日かけて植物発酵エキスや焙煎玄米を低分子化した栄養素として取り入れたドリンクなどに水を加えて飲む。かなりの水分を補給することになるので、お腹はガボガボしている。妻は便の状態など身体の変化が出ているようだが、私は空腹を感じるが、まだ変化の意識はない。

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 私たちがやること、考えること、そして感じることの大半は、私たちの「意識」の支配下にはなく、ほとんど(曖昧で、かつ定量的把握も困難だが95%以上とする説が多い))「無意識」によって決められているらしい。

 意識という言葉は様々な意味で使われており、ここでは「自分の今ある状態や、周囲の状況などを認識できていること」をさす。

  身体のことについても、ほとんど知らないといってもいいと思う。ある部分の状態の認識や自覚のあることで判断しているが、随分いい加減なものだと思っている。

 その意味でも、S女史の「フットリーディング」(足裏療法+身体状態分析)は大いに参考になった。

  Sさんは十数年さまざまな人への療法をしている中で、五十代、六十代以上の人の身体内は比較的しっかりしている方が多いが、最近の若い人や子どもたちの身体内はぐちゃぐちゃになっている印象を受けるそうだ。その要因は食習慣が大きいのではないかと仰っていた。

  赤ちゃんは母体の胎内にいる間は無菌状態で、産道を通る瞬間から様々な菌にさらされる。そうして大体一才から三歳位までに入った菌でその人の腸内環境が作られる。その後、その地域の食を含めた生活習慣などで形成された菌で身体の元が形成されているのではないかと思う。

 日本で生まれ育った人は、その地域や家庭の食習慣などで形成された菌で身体の元が形成されているのではないかと思う。

 

〇ファスティング4日目

 食事しないことにも慣れてきたのか、淡々と暮らしている。妻はいろいろな変化が出ているらしいが、わたしの方はいいのかよくないのか、さほど変化を感じない。外出したとき1時間ほど歩いたが、腹に力が入らずふらつくような感じがあった。妻はふらつくことはないが、お腹に力が入らないのでフハフハしていると言っていた。

〇ファスティング5日目

 昨日から昼過ぎになると眠くなり、少し休むようにしている。ある知人から3日目ぐらいからいろいろな症状が出てくるといわれている。妻はいろんな症状が現れているらしいが、わたしは、変化はあるのだろうが、際立った感じはない。身体の状態を観察する働きが鈍感になっているのだろう。今回に限らず、妻と話をしていて、そんなことを感じている。

 〇ファスティング6日目

・今日、「フットリーディング」をしていただき、ファスティングを紹介していただいたSさんにお会いした。喫茶店で私たちは紅茶、Sさんは昼食を食べながらいろいろな話を伺った。私が少し気になっていた便通が全く起こらなくなった話に対し、大体3日目ぐらいに出しきって、後はドリンクなどの栄養がほとんど身体に吸収されるので、便が出なくなるのは「いい状態ですね」と言われる。Sさんは18年ほど足裏療法をしているが、療法以後のことを考えると、一人ひとりが自分自身の活力で良い状態になっていくのが本筋と考え、その契機としてファスティングを提案し、今の活動につながったと仰っていた。

 

〇ファスティング7日目

 今日で1週間のファスティング期を終了。ファステイング(断食)の中で一番大切なのが、断食そのものよりも、断食後の回復食の摂り方だとも言われている。

 ファスティングの目的が老廃物や毒素を排出して、腸内環境をはじめ体をリセットし、その後の食習慣を見直すことで、新しい体質へ変化させることにある。

 今取り入れている方式は、準備期・ファスティング期・回復期・定着期と1週間ずつ1か月かけてあり、直感的に無理がないなと思ってはじめた。

 回復期は。朝・昼には植物発酵エキスや焙煎玄米を低分子化したドリンクを水で薄めたものなどで、夕食に1日目は重湯、2日目お粥で、3日目から和食中心の食事になっている。 どのような経過になるのか、むしろこれからが大事だなと思っている。

 

 一週間やってみての現状をあげてみる。

・体調はまずまずだと思う。朝はすっきりしている。昼過ぎになると眠気が出てきて、4日目から普段はしていない昼寝をした。夜は疲れを少し感じる。睡眠は8時間ぐらい。

 ファスティングでよくいわれる好転反応(※一時的にみられる症状の悪化で慢性的に疲労していた筋肉、細胞がほぐれ、溜まっていた老廃物が血液中に流れること等が要因として考えられる。だるさや眠気、ほてり等を感じるケースが多く、発熱、下痢、発疹、咳などに現れることもある)は出てこなかった。妻は3日目に出たらしいがその後は収まっている。

 ・空腹感は2日目までかなりあったが、その後は落ち着いて淡々と進んだのではないか。昨日の昼、私たちは紅茶、Sさんは唐揚定食を食べながら対話を重ねた。旨そうだなと思ったが、特に空腹感は出てこないと思った。妻も同様の反応だったようだ。

 ・一番難儀したのは朝昼晩に、植物発酵食品3袋、発酵ドリンクを薄めたものを2リットル飲むことだ。普段甘いものをあまりとらないこともあり、甘ったるくて、早くこれから解放されたいなと思ったこともあり、明日からも量は減るが続くので、これが唯一悩みといえるかもしれない。甘いものを控えていない妻も、随分甘ったるいねと言っていた。

 ・体重は3㎏ほど減った。今がやせているので、終わればすぐに元に戻るらしいが、腹が座らず、少し足元がおぼつかない感じもあり、これが少し気になっている。いつもより控えめであったが適度に歩くなどし、習慣化している毎朝20分ほどの自彊術は継続していた。

 ・妻は、食事準備、片付け、買い物などがないので、読書時間を取れるのは超うれしいと言っていた。これは嬉しい。なんだかんだ5時間ぐらいはかかっているそうだ。