日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

鶴見俊輔

◎鶴見俊輔「言葉のお守り的使用法」から

〇鶴見俊輔は自らも含めて立ち上げた雑誌『思想の科学』の活動目的は、「第一に敗戦の意味をよく考え、そこから今後も教えを受け取る」こととし、「大衆は何故、太平洋戦争へと突き進んでいったのか?」を問い始める。その理由の一つとして、「言葉による扇動…

◎手づくりの定義へ(『定義集(ちくま哲学の森 別巻)』から)

〇手づくりの定義へ 日ごろ思うこと感じることを、話したり書いたりしている。その当たり前と思っている見解について、振り返り調べて見直ししていくことも大切にしたい。 『定義集(ちくま哲学の森 別巻)』(鶴見俊輔・安野光雅・森毅・井上ひさし・池内紀…

◎「比べる」について思うこと(「ありのままを見る」ことの模索

※安義寺住職の吉水氏のFacebookの記事に示唆されることがあり、その投稿記事の「『比べる』について」を私の関心にてらして考えてみる。 〇吉水氏が述べる「比べる」は「慢」mānaマーナのことで、アビダンマの「不善心所」14項目の「欲」のグループにあり、…

◎「いのち受け吾子は花野をかけめぐる」(ひこ生えの記⑤)

娘の妊娠中に、生まれてくる子の名前をどうしようかと話題になったことがある。10月出産予定なので、女の子だったら俳句で秋の季語となっている「花野」で〈かの〉とよんではどうだろうかと言ったところ、娘も気にいったようで、そのように名付けた。 「花野…

◎日々彦「詩句ノート」ワーズワース「虹」、鶴見俊輔の言葉など

〇ワーズワースの詩「虹」(平井正穂 訳) 私の心は躍る、大空に、 虹がかかるのを見たときに。 幼い頃もそうだった、 大人になった今もそうなのだ、 年老いた時でもそうありたい、 でなければ、 生きている意味はない! 子供は大人の父なのだ。 願わくば、 …

◎「間違い主義」と「アブダクション」について(1)

〇このところ、「自分にたてこもらない(他者体験)」ということを考えている。最近、まど・みちおの戦争協力詩についての一連の報道に触れていくと、「間違い主義」のことにつながっていった。 それについて、鶴見俊輔は、次のように度々取り上げている。メ…

◎古山高麗雄『日本好戦詩集』を読んで

〇複眼的戦争論 古山高麗雄『日本好戦詩集』(『季刊藝術』1979年冬号)は、『季刊藝術』の編集長として、また作家として活動していた58歳のときの自伝的短編小説である。 自分で自分が腐ってしまうような日常をつくっている主人公が、自炊をはじめて、と…