日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

高齢社会

◎「比べる」について思うこと(「ありのままを見る」ことの模索

※安義寺住職の吉水氏のFacebookの記事に示唆されることがあり、その投稿記事の「『比べる』について」を私の関心にてらして考えてみる。 〇吉水氏が述べる「比べる」は「慢」mānaマーナのことで、アビダンマの「不善心所」14項目の「欲」のグループにあり、…

◎認知症とそれを支える家族のことなど

〇 年頭に、友人が認知の衰えが激しくなり施設に入所したとの連絡を奥さんから伺った。 一昨年あたりから、排せつなどの調節がままならなくなり、家族にかなりの負担がかかっていて心配していたが、順番待ちの施設に入所できたそうである。 介護関連の活動を…

◎高齢社会に思うこと(エリック・ホッファーの「人間の条件について」からの考察)

※改訂再録 〇病弱者や障害者、老齢者に対する思いやりがなければ、文化も文明も存在しなかっただろう。 先日老年学会から「高齢者の定義を75歳以上に」という提言があった。老齢意識は人それぞれであり、目安として健康寿命があり、統計では男女いずれも70歳…

◎「老い」のかたちをつくる(1)(2)

〇そういう自分でいいではないか(2016年12月記録の改訂) 急な下り階段、坂道になると、とても緊張する私がいる。何かの加減で、ずっこけたことが数度あり、緊張の度合いが足腰の衰えとともにひどくなってきた。 病院のリハビリなどに携わってきた娘の知人…

◎人生の紅葉期 (武藤洋二著『紅葉する老年』を読んで)

〇武藤洋二著『紅葉する老年』(旅人木喰から家出人トルストイまで)を読んで 古代中国の思想では人生を四季にたとえ、五行説による色がそれぞれ与えられ、「玄冬」「青春」「朱夏」「白秋」とした。生まれてから幼少期は混沌のなかにあり、相当する季節は「…

◎こころのなかに春を培う

〇紅葉の樹々に思うこと 紅葉・黄葉は、主に落葉広葉樹が落葉の前に葉の色が変わる現象で、日照時間が短くなり、気象条件が光合成に適さない冬を迎える前に葉の老化反応(植物学的)が起こる。紅葉、黄葉、褐葉の違いは、植物によってそれぞれの色素を作り出…

◎「責任」とはなんだろう。(認知症事故賠償訴訟に触れて)

〇「認知症事故賠償訴訟」の判決について 平成19年、愛知県大府市のJR共和駅の構内で、認知症の91歳の男性が電車にはねられ死亡した事故で、JR東海は振替輸送にかかった費用などの賠償を求める裁判を起こし、1審と2審はいずれも家族に監督義務があ…

◎「老い」のイメージ(向老の記)

〇〈老い〉や〈高齢社会〉について現時点(今年70歳になり向老期として見ている)で思うことを綴っていこうと考えている。 現在は見方が少し変わってきているが。以前、高齢者の介護活動や義父母をみとるなかで、「老いる」とは、どういうことなのかについ…

◎「老い」のかたちをつくる(1)(2)

〇そういう自分でいいではないか 急な下り階段、坂道になると、とても緊張する私がいる。何かの加減で、ずっこけたことが数度あり、緊張の度合いが足腰の衰えとともにひどくなってきた。 病院のリハビリなどに携わってきた娘の知人に見てもらったら、年齢相…

◎「子どもに迷惑をかけたくない」の感情について

〇長生きして辛いなんていう社会は寂しすぎる ​ 6日のブログやFacebookに「知人の死去や入院に触れて」の文章を投稿したところ、パプアニューギニアに暮らしている友人N氏から次のようなコメントをいただいた。「まさに超高齢化社会の日本の現実であり、大…

◎家族のようなその他の関係

〇知人の死去や入院に触れて ​ 6月末に逝去された知人二人の様子について、以前から、癌のことや体調がすぐれていないことなど三人の友人からメール連絡を受けていた。友人からは、親身になって心配している様子が伝わってきて、連絡をしていただくのはあり…

◎老老介護、ある事件に触れて

○私の母のことに思いをはせる 6月19日の新聞(山陰中央新報)に「93歳母の首絞め死なす」との見出し記事が掲載されていた。事件をおこした当事者は入院中の父親と介護をしている母親と暮らしている70歳になる長男だ。 朝方、自宅を訪問した介護施設の…

◎前傾姿勢の社会から離れて

〇振り返ってみることを大事に ​ 福祉の現場で様々な高齢者に接し、父母や義父母を見送り、自分も超高齢化社会の渦中に入りかけている。 以前、母についての随筆「今ここにある幸せ」に次のことを書いた。 【老齢や死は人としての自然現象であるにも拘わらず…