日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

社会福祉

◎認知症とそれを支える家族のことなど

〇 年頭に、友人が認知の衰えが激しくなり施設に入所したとの連絡を奥さんから伺った。 一昨年あたりから、排せつなどの調節がままならなくなり、家族にかなりの負担がかかっていて心配していたが、順番待ちの施設に入所できたそうである。 介護関連の活動を…

◎人の「弱さ」に焦点をあてることで見えるもの

〇人は根本的に”弱い“生き物 NHKスペシャル「人類誕生」第 1 集「こうしてヒトが生まれた」は、次のように構成されていた。 霊長類から人類誕生の過程で、二足歩行‐道具の発明‐脳の発達、と身体の進化に相伴って、最近の研究成果から、家族の形成・一夫一妻…

◎前未来形で自分の過去を回想する(改訂再録)

〇みなで支え合いながら、よりよく生きていこうよ ​ 多くの人にとって、過去のつらい出来事や思い出話を語るとき、「過去におきた事実」をありのままに語ることはできないだろうと思っている。意識的か無意識的であるかは、人によって違いはあると思うが、現…

◎映画「種をまく人」を観る

〇友人の紹介で大阪アジアン映画祭、映画「種をまく人」を観る。 「種をまく人」は 監督・脚本・編集:竹内洋介、撮影監督・主演:岸建太朗で、この映画祭が日本での初上映となる。 ▼第57回テッサロニキ国際映画祭にて、最優秀監督賞と最優秀主演女優賞を…

◎「老い」のかたちをつくる(1)(2)

〇そういう自分でいいではないか(2016年12月記録の改訂) 急な下り階段、坂道になると、とても緊張する私がいる。何かの加減で、ずっこけたことが数度あり、緊張の度合いが足腰の衰えとともにひどくなってきた。 病院のリハビリなどに携わってきた娘の知人…

◎社会的な生きづらさを抱えて(発達障害の当事者の話から)

※2015年4月に書いたものを改訂して再録。 〇発達障害の当事者が自らの障害を語る講演会が松江市であった。発達障害は、親のしつけや教育の問題ではなく、先天的な脳機能の障害とされる。自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、…

◎働く幸せとは(2)(大山泰弘と障がい者)

〇福祉分野の根幹をなす理念に「ノーマライゼーション」がある。 ノーマライゼーションとは,障害者(広くは社会的マイノリティも含む)が一般市民と同様の普通(ノーマル)の生活・権利などが保障されるように環境整備を目指す理念で、逆にいえば,このよう…

◎働く幸せとは(1)(大山泰弘と日本理化学工業に触れて)

〇ある人との出会いや体験から、その後のその人の生き方を決定づけることがある。 そのことから、ある「理想」を描き続けることもあるだろう。 だが、ときの経過とともに、理想と現実のはざまで、描いた理想が薄れていき、あるいはおかしなものに歪んでいく…

◎ある制約から可能性をひろげる

〇稀勢の里と館野泉のエピソードから 稀勢の里の3月場所優勝に附随して、「制約」(条件や枠をもうけて、自由な活動や物事の成立をおさえつけること)と、それにとらわれることなく、自由に可能性を広げていく見方の違いを思う。 老化・疾病・障害の見方に…

◎不慮の出来事の受容について

〇人生が何を私たちから期待しているのか ・はじめに 最近、知人の訃報が続き、親しくしている人の急遽入院されたとの連絡を受けることがあった。 私は、特に身体に関して妙な違和感を覚えることが多くなり、「老い」や「死」について考えることも度々おこる…

◎自分自身との関係の取りづらさについて

〇自分の不快要素との折り合い ​ 自分自身との関係の取りづらさについては高齢者に限らず、誰にとっても大事な課題となる。生きている限り、私たちは無数のもの、他者に支えられている。私の成り立ちをみていくと、私一人で作り上げたものは殆どない。 未生…

◎自分自身との関係のとりづらさ(1)

〇適度に不安定な自分で 以前のブログで自閉症やアスペルガー症候群といわれている人の対人関係の取りづらさについて取り上げた。関係の取りづらさについては、対人関係だけでなく、自分と自分自身についての関係の取り方も大きな課題となる。 当たり前だが…

◎人間に適った地域包括ケアシステムの構築について

〇知人Kさんの投稿から 最近、知人Kさんの、80歳前後の両親の今後についての思いを綴ったFacebookへの投稿があった。 それに対し、様々な方からご自分の体験などを交えてのコメントが続いている。 私も、このことはKさんだけでなく現在の高齢社会の課題…

◎「いるだけでいい」と言い切れる〈ひと〉に

〇相模原・障害者施設殺傷事件に触れて それを知人から知らされたとき、「なんて酷いことをするのだ」というような思いが出てくる。その後のニュースや知人の話から、犯人の「重度の知的障害者や重複障害者は1人で生きることができず、税金で養ってもらって…

◎人間関係の悩みについて(ある自殺から)

〇自殺について ​ 最近知人から、 身内が自殺して大層ショックだったという話を聞いた。私も「エーあの人が」と聞いて大層吃驚した。 20歳代のころから、何人かの知人が自殺している。そのことも含めて、自分との関係の取り方について考えてみようと、ブログ…

◎奥田知志講演(1)(2)

〇生活困窮者支援制度に向けて 3月21日に、島根県社会福祉協議会の研修会があり、NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長の奥田知志氏から「生活困窮者における伴走型支援とは」の話を伺った。4月から生活困窮者支援制度がスタートする。それに向けての講…

◎情理を尽くして語る、書く(東日本大震災支援活動記録集から)

〇東日本大震災支援活動記録集から ​ 様々なところから、手紙、メール、機関誌などが送られてくる。私も手紙やメールで交信をしている仲間や知人もいる。今年から個人的にブログも作成し、考えていることなどを発信している。 そのなかで、最近心を動かされ…

◎受容はすべての出発点だと思う

〇思うままにならない苦しみをのりこえて 私たちはさまざまな観念、価値観をもって暮らしている。 何があろうとも、起こってくる感情はそれとして、一端はその状況を受け止め、平静な状態を保つことから物事に対処していけるのではないだろうか。実際の暮ら…

◎ありのままの自分を好きになる

〇自立生活センターの活動に触れて ​「自己肯定感」「自尊感情」について、自立生活センターの動きに触れる。 自立生活センターとは、障害者自らが福祉の担い手として、サービス事業を行うところ。どんなに障害があっても、施設や親の庇護の元で不自然な形で…

◎自己肯定感は自然治癒力を高めるのでは

〇誰でもがもっている自然治癒力 先日のブログに浦河べてるの家の人たちに「自己肯定感」を覚えると書いた。 福祉活動をしてきて、その人に「自己肯定感」「自尊感情」が、根底にあるかどうかが、ケアする、ケアされるときの大きな要となるなと思っている。 …

◎共に分かち合える人に包まれて

〇迷惑かけてありがとう 「福祉関係の活動をしていたとき、精神障害などを抱えた当事者の親御さんと、様々な機会に、考えたり行動を共にしたりした。当事者は様々な困難を抱えているが、それ以上に、親御さんに、たいへんな苦労や困難を抱えている人もいた。…

◎どの人にも無限の可能性がある(乙武洋匡氏から)

〇乙武洋匡氏に触れて 精神障害者や重度心身障害者などの介護ヘルパーや精神保健ボランティアグループなどで活動していたとき、当事者の親御さんと、打ち合わせ、検討会、懇談会などで一緒に考えたり、行動を共にしたりした。 当事者は様々な困難を抱えてい…