日々彦「ひこばえの記」

日々の出来事、人との交流や風景のなかに、自然と人生の機微を見いだせてゆけたら、と思う。※日々彦通信から一部移行。

吉本隆明

◎這って移動する(たまゆらの記㊻)23/9/22

〇1歳2ヵ月になる孫は少し歩き始めるようにった。 私のようによちよち歩きだがバランスをうまくとっている。 急ぐときはハイハイだがやがてスタスタ歩くようになるだろう。 私の場合はますます酷くなると思うが、対照的に孫は日々しっかりしてくると思う。 …

◎共同性と共同幻想(鶴見俊輔と吉本隆明の対話などから)

〇ひとは他者との相互依存でなりたっている。「わたし」の生も死も、在ることの理由も、他者とのつながりのなかにある。 また、ひとりでは生きていけない人間は、さまざまな人間とコミュニケートしながら社会をつくる。 最近の進化生物学は、ヒトは同胞とと…

◎ひとりの〈ふつう〉の人として(吉本隆明についての覚書)

※7月度のNHK100分de名著は「吉本隆明“共同幻想論”」を取り上げた。 『共同幻想論』は私には難しくて、読み通ししたことはない。しかし、その中の言葉「沈黙の有意味性」「大衆の原像」などに魅力を覚えることがあり、それについて考えることがある。 国…

◎生きていることをうしろから見ていく視線(福島智の論考などから)

〇自らの背中を見つめる 能の世阿弥の言葉に、自分の姿を左右前後から、よくよく見なければならないという意の「離見の見」がある。自分の演じている姿を見る者たちのうちにおいて、よくよく見てみなければいけないという。実際には、眼は自分の眼をみること…